■ はじめに:自社に合った再エネ調達とは?

脱炭素経営の一環として「コーポレートPPA」や「自己託送」という言葉を耳にする機会が増えました。しかし、「仕組みが複雑で自社に導入できるかわからない」と悩む担当者様も多いのではないでしょうか。本記事では、導入で失敗しないための3つのチェックポイントを分かりやすく解説します。

■ チェックポイント1:自社の敷地内か、遠隔地か(オンサイト vs オフサイト)

オフサイトPPAや自己託送において最大のハードルとなるのが「発電量」と「消費量」を30分単位で一致させるルール(計画値同時同量)です。これがズレるとペナルティ(インバランス料金)が発生します。そのため、需給管理を正確に代行してくれる信頼できるアグリゲーター(需給管理事業者)や小売電気事業者選びが成功の鍵を握ります。

■ チェックポイント3:10〜20年の「長期目線」で価格を評価できるか

PPAは通常10〜20年の長期契約となります。「今の電気代より安いか」という短期的な視点だけでなく、「将来の電気代高騰リスクを固定化する保険」として経営陣の合意形成を図ることが重要です。

<留意点>
インバランス料金の制度は現在も法整備が進められています。最新の「バランシンググループ(BG)」の仕組みなど、事業者がどこまでリスクを負うかの契約形態(フィジカルPPAかバーチャルPPAか)によって会計処理が異なる点には留意が必要です。

💡【Tips:専門用語解説】

コーポレートPPA(電力購入契約):
企業(需要家)が発電事業者と直接、10〜20年といった長期間の電力売買契約を結ぶ仕組み。「電気の産地直送」とも言え、将来的な電気代高騰のリスクを固定化できるメリットがあります。

自己託送(じこたくそう):
自社が保有する遠隔地の発電所で作った電気を、一般の送配電網(東電などの電線)を使って、自社の工場やオフィスに送る仕組みです。

30分同時同量(計画値同時同量):
日本の電力システムにおける厳格なルール。「発電する量」と「使う量」を30分単位で一致させなければならず、予測が外れると「インバランス料金」というペナルティを支払う必要があります。