■ はじめに:対岸の火事ではない「Scope 3」の波
「脱炭素は大企業がやること」と考えていませんか? 今、グローバル企業や国内の大手メーカーは、自社だけでなく、部品やサービスを提供するサプライヤー全体の排出量(Scope 3)の削減を急いでいます。
■ ■中小企業に迫る「再エネ導入の要請」
大手企業は調達基準を改定し、「再生可能エネルギー100%で製造された部品でなければ購入しない」という方針を打ち出し始めています。つまり、再エネの導入はコスト増ではなく、「既存の取引を維持し、新規案件を受注するためのパスポート」へと変化しているのです。
■ 経営リスクを機会に変える「早めの対策」
要請が来てから慌てて再エネを探しても、条件の良い案件はすでに他社に押さえられている可能性があります。SSBJ(サステナビリティ基準委員会)などによる情報開示の波が中小企業に本格的に及ぶ前に、いち早く再エネ調達の道筋をつけておくことが、最大の営業戦略となります。
💡【Tips:専門用語解説】
Scope(スコープ)1・2・3:
企業の温室効果ガス排出量の算定基準です。
・Scope 1:自社の直接排出(自社工場の燃料の燃焼など)
・Scope 2:間接排出(他社から購入した電気の使用など)
・Scope 3:自社の事業活動に関連する、サプライチェーン全体(原材料の調達、輸送、製品の使用・廃棄など)での排出。大手企業はこのScope 3の削減を急いでいます。
SSBJ(サステナビリティ基準委員会):
日本におけるサステナビリティ情報の開示基準を開発する組織。将来的に、企業は財務情報だけでなく、CO2排出量などの非財務情報の正確な開示が求められるようになります。